2021.05.20 号
2021.05.20 号
まさに美しい5月。近くの山々は、新緑のグラデーションと鳥たちの声にみちて、日々、清々しい時間を与えてくれています。
さて、このところHappy Tocoの3人は、仙台・愛子のHappy Toco Houseに集っては、すこしずつ演奏映像を撮りためています。先日は、楽器をもってお外にも。
森や川、風や日差し、大きな自然の中に身を置いて、青空を舞うトンビや、水辺を飛び交うトンボたちをしばし眺めるような一休息をすることもでき、愛子は私どもにとって、いい環境です。
そのようななか、5月11日に、私どもHappy Tocoは誕生日を迎え、13歳になりました。
メンバー3人が、いつもお互いを尊重し、演奏を続けてこられたことに、そしてよきお客さまに恵まれ、こうして活動が支えられてきたことに、心から感謝の思いでおります。
これからも私どもらしく、世界のさまざまな音楽を、文化とともにご紹介したり、オリジナルアレンジの楽しさをお伝えしたり、私どもならではの表現をしてまいりたいと思っておりますので、14年めのHappy Tocoも、どうぞよろしくお願いいたします。
続・「生きものと生きる」
前号で、この地球上で異常繁殖している生きものとしての「人類」について述べた
この不思議な生きものは、様々な変異を重ねながら、ほかの生きものを脅かし、さらに繁殖を続けようとしている
人類は、古来、自分たちの周りにいるほかの生きものを、餌として食べるために捕獲してきた
そして同時に、その生きものを、自分たちを越えた存在として、つまり「カミ」として崇めてきた
自分たち人類が生き延びるためにその身を捧げてくれた生きものと、その生きものを届けてくれた存在に対して、感謝し畏れ、祈りをこめたのだ
しかし、その感謝と畏怖の気持ちを、人類が忘れてしまうようになったのは、いつの頃からなのだろうか
“畏れを知らぬ”人類は、ほかの生きものたちを、カミではなく、モノとして扱うようになった
人類は、自らをもふくめて勝手に分類した“霊長類の長”として、多くの生きものを野生から切り離し、自分たちの都合のよい形に変異させる「家畜化」を行ってきたオオカミをイヌに、イノシシをブタに ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ネコ……
最初の家畜化は、自分たちの餌となる動物を、毎回狩りに出かけるリスクを犯さなくてもよいように、つまり、自分たちの存続のために行ったのかもしれない
しかし、そのうちに、人類は、その当初の目的のためではない家畜化を、生きものたちに対して行い始めた
こうして家畜化され特殊な環境で育てられた生きものは、自然の中で生きるための力“耐性”が衰えてしまっているので、自然に戻ることはできない
人類が家畜化を行ってきたのは、ほかの生きものに対してだけではない
自然環境を自分たちの都合のよいようにつくり変え、生存と繁殖のために効率の良い“社会環境”を作りあげ、その中で、そのような環境に適応するように、自らの生きものとしてのからだを変化させた
これが、人類が猿から分化したときから備え持っているといわれる「自己家畜化」という特性だ
くわえて驚くことに、人類は、ほかの生きものたちに対してだけではなく、同じ人類同士の間でも、支配と家畜化を行うようになった
人類を、肌の色や骨格の違い、または単に住んでいる地域環境の違いによって“区別”し、自分たちと異なる分類におかれた人類を、ヒトではなくモノとして扱い、家畜化してきた
そのことは、たとえばジャズの歴史とも切り離せない現実だ
地球上には、約870万種の生きものが住んでいると言われている
その中で、ほかの生きものを家畜化しているのは人類だけだ
もし地球を人体に置き換えるとすると、わずか数秒や数十秒で10倍にも繁殖し変異する生物が突然現れたとしたら、それが外から侵入した場合はもちろん、もともと体内に存在した場合でも、その生物を敵とみなすのではないだろうか
さらに、その生物が同じ体内に住む他の生物をむやみに攻撃し殺し始め、やがては生命体全体を死に至らしむ存在だとしたら、それを「悪性」とみなして、排除しようとするだろう
人類は、地球にとってそのような存在なのだろうか?
否、地球はそんなことを微塵とも考えずに、今も悠々と回り続けている
私たちは、いま、変わるべき時を迎えている
そんな気持ちをこめて、一緒に生きる生きものたちに感謝をこめて、5月30日のライヴを行います
(光裕)
小さな会
前号でご案内させていただいた、あらたなる「Happy Toco S Club」にご賛同くださり、さっそくお返事をくださったみなさまに、まずもってお礼申し上げます。
まだまだ情勢としては、集ったり、語りあったりすることに緊張感がある最中ではありますが、日々ステイホームを基本として過ごし、密となるところには行かず、自主的にさまざま考え生活をしている人間同士が、ごく少人数で集い、空気の流れる中で、穏やかに時間をともにするという旨ならば、心がすこやかであるためにも、おこなってみてもよいのではないか、という私どもの考えのもと、Happy Toco Houseで、毎月いくつかの会を開催していくことにいたしました次第です。
Happy Toco Houseではこれまで、決めたテーマにそって各自おすすめの本を持ち寄るブックトークの会を、2019年1月から、毎月1回おこなってきました。
日頃から読書家であるかたはもちろん、この会をきっかけに本を読むようになったというかたまで、さまざまなかたがご参加くださいました。
音楽家である私どもが主宰していることもあり、同じテーマで、楽曲もおまけで紹介しあうことも。
6月は10日(木)、新月の日に、19時からおこないます。
また、6月は夏至を迎える月ですね。北欧の「夏至祭」のようにはできませんが、せめて、もっとも日の長い日を、ワインなどで乾杯しながら、ともに静かに祝しませんか。
6月20日(日)に、15時から。
それから、ミニ音楽会も、開催します。
「夏」にちなんだ曲を集めて、演奏します。
こちらは、6月30日(水)に、19時から。
秋田市新屋(あらや)で、2016年から主宰&主催してまいりました、「アラヤード・ピクニック」の経験から、愛子(あやし)のHappy Toco Houseにおいても、ささやかであれ、豊かな時間をともに過ごす場を、という思いを持ちつづけてお
りました。
「アラヤード・ピクニック」では、音楽会、読書会、講演会、展覧会、食事会、と5つの会を、毎回おこなってきました。
愛子のHappy Toco Houseは、ごく小さなスペースですので、展覧会や、本格的な食事会は難しいのですが、さまざま工夫しながら、お客さまにもご協力をいただきながら、よき会を重ねてまいりたいと思っております。
マスクはしていても、マスクの下でお顔はほころび、お心は弾む時間となりますように♬
(聡子)
催しのご案内
2021年5月30日(日)仙台 となりのえんがわライヴ
開場14:40 開演15:00
出演:Happy Toco 榊原光裕・佐藤聡子・岸川雅裕
会場:となりのえんがわ 仙台市宮城野区銀杏町4-29 TEL:022-256-7223
- 詳細は、同封のご案内葉書をご覧ください -
会場の「となりのえんがわ」は、駐車スペースは十分にございますので、自家用車でのご来場も可能です。
また、最寄り駅・仙石線 陸前原ノ町駅からは、徒歩5分前後です。ほか道順などのお問い合わせは、会場へ直接お願いいたします。
Happy Toco House の各会 ご案内
2021年6月10日(木)仙台 ブックトークの会 開場18:40 開始19:00
一般・ライト会員1500円 ブロンズ会員1000円 ゴールド会員500円
2021年6月20日(日)仙台 ワインの会 開場14:40 開始15:00
一般・ライト会員2500円 ブロンズ会員2000円 ゴールド会員1500円
2021年6月30日(水)仙台 音楽会 開場18:40 開始19:00
一般・ライト会員2500円 ブロンズ会員2000円 ゴールド会員1500円
主宰:Honey Toco from Happy Toco 榊原光裕・佐藤聡子
会場:Happy Toco House 仙台市青葉区愛子中央2-16-3
お申し込み・お問い合わせ Happy Toco 事務局 mail:happytoco@happytoco.jp
会場のHappy Toco Houseは、JR仙山線 愛子駅から、徒歩15分ほどです。
はじめてのかたには、お申込みくださった際に、地図をお送りします。
事務局より
私が事務局のお手伝いをさせていただくようになったのは、2013年の夏ぐらいだったので、もう8年になります。
仙台在住だった2017年までは、LIVEの受付も担当し、お客さまと顔を合わせて楽しくお話することもありました。
コンサートでは、目の前での生演奏を体感したり会場の雰囲気を楽しんだり、実は後片付けも私にとっては楽しい思い出です。
仙台を離れた今も、そしてこれからも、Happy Tocoの活動をめいっぱいサポートしていきますので、どうぞよろしくお願いします。
(みきねえ)